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HbA1cとは?基準値や血糖値との違い、高くなる原因を解説

公開日2026/10/26

健康診断や血液検査を受けると、普段はあまり意識していない身体の変化が数値として表れることがあります。体調に大きな変化がなくても、検査結果を見て初めて気づくことも少なくありません。

血糖の状態を確認する代表的な検査のひとつが「HbA1c」です。健康診断で数値を指摘され、「血糖値とは何が違うのか」「どのくらいから高いのか」と疑問を持つ方もいます。ここでは、HbA1cの基準値や血糖値との違い、高くなる原因について解説します。

HbA1cとは

HbA1cは「ヘモグロビン・エーワンシー」と読み、赤血球に含まれるヘモグロビンにブドウ糖がどの程度結びついているかを示す数値です。血糖値が高い状態が続くほど、ブドウ糖と結びつくヘモグロビンも増えるため、血糖の状態を知る目安として使われています。

HbA1cは直前の食事による影響を受けにくく、一般的には過去1~2か月程度の平均的な血糖状態を反映します。そのため、健康診断だけでなく、糖尿病の診断や治療経過の確認にも用いられています。

HbA1cの基準値

HbA1cは「%」で表示されます。特定健康診査では、HbA1c5.6%以上が生活習慣を見直すひとつの目安とされています。6.0~6.4%では糖尿病の可能性も考慮し、6.5%以上は糖尿病型に該当します。

ただし、HbA1cが6.5%以上だからといって、その数値だけで糖尿病と確定するわけではありません。空腹時血糖値や随時血糖値なども確認し、検査結果や症状、これまでの経過を含めて判断します。

HbA1cと血糖値の違い

血糖値は、採血した時点で血液中にどの程度ブドウ糖が含まれているかを示す数値です。食事の後には上がりやすく、運動によって下がることもあるため、測定する時間やその日の過ごし方によって変わります。

一方、HbA1cは一定期間の平均的な血糖状態を確認するための数値です。血糖値が「その時点の状態」を示すのに対し、HbA1cは「最近の血糖状態」を確認する指標です。両方を確認することで、血糖の状態をより詳しく把握できます。

HbA1cが高くなる原因

HbA1cが高くなる主な原因は、血糖値が高い状態が続いていることです。食事から摂取した糖質は体内でブドウ糖となり、血液を通って全身へ運ばれます。そのブドウ糖を細胞に取り込むときに重要な役割を持つのが、膵臓から分泌されるインスリンです。

しかし、インスリンの分泌量が少なくなったり、うまく働きにくくなったりすると、血液中にブドウ糖が残りやすくなります。2型糖尿病では、体質的な要因に加えて、食べ過ぎや運動不足、肥満といった生活習慣が関係することがあります。

HbA1cが高い状態を放置すると

血糖値が高くても、初期の段階では目立った症状が出ないことがあります。そのため、健康診断でHbA1cを指摘されても、特に困っていないからとそのままにしてしまうケースもあります。

高血糖の状態が進むと、喉が渇きやすい、尿の回数が増える、体重が減る、疲れやすいといった変化が現れることがあります。また、長い間高血糖が続くと、糖尿病網膜症や糖尿病腎症、糖尿病神経障害などにつながることもあるため、数値の変化を放置しないことが大切です。

HbA1cが高かったときに行う検査

HbA1cが高かった場合には、血糖値を含めた検査結果を確認します。糖尿病型の基準には、空腹時血糖値126mg/dL以上、随時血糖値200mg/dL以上などがあり、HbA1c6.5%以上も糖尿病型の基準のひとつです

必要に応じて75g経口ブドウ糖負荷試験を行い、糖を摂取した後の血糖値の変化を調べることもあります。糖尿病と診断された場合には、腎機能や尿検査、脂質、血圧なども確認し、合併症やほかの生活習慣病の有無を調べます。

HbA1cを下げるために大切なこと

HbA1cを改善するには、一時的な食事制限ではなく、普段の生活を無理のない範囲で整えていくことが大切です。食事の量や内容、間食、飲酒、運動習慣、体重などを振り返り、自分に合った方法で続けていく必要があります。

生活習慣の見直しだけでは十分に血糖値が下がらない場合には、内服薬や注射薬、インスリンなどを使うことがあります。治療方法は年齢や血糖の状態、合併症の有無によって変わるため、自己判断で薬をやめず、医師と相談しながら進めることが重要です。

HbA1cの数値が気になる場合は医療機関へ

HbA1cは、過去1~2か月程度の平均的な血糖状態を確認するための指標です。血糖値とは示している内容が異なるため、両方を確認することで糖尿病の可能性や血糖管理の状態を判断する材料になります。

健康診断でHbA1cが高いと言われた場合や、以前より数値が上がっている場合には、そのままにせず医療機関で相談することをおすすめします。必要な検査を受け、自分の状態に合った生活習慣の見直しや治療につなげていきましょう。