港区、品川の糖尿病・甲状腺治療、健康診断
かがやき内科・糖尿病
クリニック

コラム

脂質異常症とは?原因・症状と放置するリスクについて

公開日2026/09/24

健康診断の血液検査では、「LDLコレステロール」「HDLコレステロール」「中性脂肪」などの項目を確認します。数値に異常があっても普段どおり生活できることが多いため、ついそのままにしてしまいがちです。しかし、血液中の脂質は血管の健康と深く関わっています。食生活だけでなく、運動不足や肥満、遺伝、ほかの病気なども原因となるため、数値に異常がみられ原因を確認することが大切です。

脂質異常症とは

脂質異常症とは、血液中のコレステロールや中性脂肪などが基準から外れている状態です。代表的なものには、LDLコレステロールが高い「高LDLコレステロール血症」、HDLコレステロールが低い「低HDLコレステロール血症」、中性脂肪が高い「高トリグリセライド血症」などがあります。

コレステロールというと身体に悪いものと思われることがありますが、細胞膜やホルモンなどをつくるために必要な物質でもあります。ただし、LDLコレステロールが過剰になったり、HDLコレステロールが低下したりする状態が続くと、血管に脂質がたまりやすくなり、動脈硬化につながる可能性があります。

脂質異常症の主な原因

脂質異常症には、毎日の生活習慣が大きく関係しています。食べ過ぎや脂質・糖質の多い食生活、運動不足、肥満、過度な飲酒などが続くと、LDLコレステロールや中性脂肪が高くなることがあります。特に、内臓脂肪が増えると脂質の代謝にも影響しやすいため、体重の変化にも注意が必要です。

一方で、生活習慣だけが原因とは限りません。遺伝的にLDLコレステロールが高くなりやすい家族性高コレステロール血症や、糖尿病、甲状腺機能低下症などの病気によって脂質値が変化する場合もあります。加齢や閉経、服用している薬などが関係することもあるため、原因を確認したうえで対応することが重要です。

脂質異常症にみられる症状

脂質異常症は、自覚症状がほとんど現れないことが特徴です。LDLコレステロールや中性脂肪が高くても、痛みや倦怠感などの変化が出るとは限らず、健康診断で初めて指摘されることもあります。

症状がない状態でも、脂質異常が長期間続けば血管への負担が蓄積する可能性があります。そのため、体調に問題がないからと判断せず、血液検査で定期的に脂質の状態を確認することが大切です。

脂質異常症を放置するリスク

LDLコレステロールが多い状態が長く続くと、余分なコレステロールが血管の壁にたまりやすくなります。それによって「プラーク」と呼ばれる盛り上がりがつくられ、血管が硬くなったり、血液の通り道が狭くなったりするのが動脈硬化です。

また、高血圧や糖尿病、喫煙、肥満などが重なると、動脈硬化が進行するリスクが高まります。脂質の数値だけでなく、血圧や血糖値、体重なども含めて総合的に管理することが必要です。

心筋梗塞や脳梗塞につながることもある

動脈硬化が心臓の血管で進行すると、狭心症や心筋梗塞につながる可能性があります。血管内のプラークが破れ、その場所に血栓ができると、血液の流れが急に悪くなることがあるためです。

同じようなことが脳につながる血管で起これば、脳梗塞の原因になることもあります。脂質異常症の治療は、検査値を改善することだけを目的に行うものではありません。将来の心筋梗塞や脳梗塞のリスクを抑えることも、大切な目的の1つです。

脂質異常症の検査と診断

脂質異常症は、主に血液検査で確認します。LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪、non-HDLコレステロールなどを測定し、どの項目に異常があるのかを調べます。

診断や治療方針を決める際には、検査値だけでなく、年齢や喫煙歴、高血圧、糖尿病、腎機能、これまでにかかった病気なども確認します。また、若い頃からLDLコレステロールが高い場合や、家族に同様の傾向がある場合には、遺伝的な原因がないかを調べることもあります。

脂質異常症の治療

治療では、まず食事や運動、体重管理などの生活習慣を見直します。脂質だけを極端に避けるのではなく、摂取エネルギーや栄養バランスを整え、身体の状態に合わせて運動を取り入れることが基本です。喫煙や飲酒習慣がある場合には、その見直しも行います。

生活習慣の改善だけでは十分に数値が下がらない場合や、動脈硬化性疾患のリスクが高い場合には、薬による治療を行うことがあります。薬の種類は脂質の状態や持病などを踏まえて選択し、治療後も定期的な血液検査で経過を確認します。

健康診断で指摘されたら内科へ

健康診断で脂質異常を指摘された場合には、症状がなくても内科で相談することが大切です。特にLDLコレステロールや中性脂肪が高い状態が続いている場合は、過去の検査結果と比較しながら変化を確認します。

脂質異常症は、日常生活のなかで気づきにくい病気です。だからこそ、健康診断の結果を身体からのサインとして受け止め、原因を確認することが大切です。生活習慣の見直しや必要な治療を早めに始めることが、動脈硬化の進行を抑え、心筋梗塞や脳梗塞などの予防につながります。